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4月28日 ジェノバ Genova [Mainland Italy]


 

朝起きて、まずはホテルに近いプリンチペ駅の周囲をうろつく。駅は両端をトンネルに遮られ、急坂が迫っている。ジェノバの背後に広がる山の上から街を見てみようと、ホテルでもらったガイドで知った、駅近くから出ているアプト式の電車に乗り、庶民的な街並のなかを上っていく。相当な急斜面にアパートが連なっているのは、香港を彷彿させるものがある。しかしこの電車、「技術上の理由により」すでに2年前から途中駅までの運行となっていた。そこは何の眺望もないところだった。
一度プリンチペ駅まで戻り、今度はホテルと反対側の、Zeccaという広場から出ているfunicolare、ケーブルカーに乗ってみる。出発駅は崖の内部、洞窟のようなところだった。そこから高度300mのRighiへ。眺望はかなり微妙。
 


 

どうしようかと思っていたら、遠足帰りの小学生らしき軍団が、ケーブルカー乗り場にやってきた。さすがイタリアン、子どもでもめちゃくちゃうるさい。小さなケーブルカーに一緒はかなりつらそうだったので、歩いて下山することを思い立つ。下りの道は、明るい稜線伝いに伸びていた。正面に市街地、左手に谷あいの住宅地が広がるところが、タンタラスの丘の道を思い出させる。ホノルルにいた時は東京のことをよく懐かしく思っていたのだけれど、東京のことを暫く忘れようとしてやってきたこの地で、ホノルルのことを思い出すのはどういうことだろう。
 


 

最大30度の急坂。途中、お城のようなものがあったりするところが、都市国家だったころの歴史を感じさせる。道に迷いつつ、1時間ほどで中心部まで戻る。脚がガクガク。

昼食は手頃な店が見つからず、早くもマクドナルドのお世話になる。店内の入ると、キャンペーンのコピーとして、日本と同じようにI'm lovin' itを使っていた。カップに書いてあった商標登録の記述を見ると、どうもフランスや中国などは、I'm lovin' itに相当する自国語を使っているようだ。現代イタリアは日本同様、アメリカ文化の前にアイデンティティの混乱をきたしている。それはレコード屋に行っても強く感じる。クオリティが高く、かつオリジナリティのある音楽がみあたらない。音楽用語を独占することに象徴されるイタリアの音楽の栄光は、現代においては消え失せてしまっている。

夕食はイタリアならではのものを食べようと、中心街のちゃんとしたリストランテに入る。オリーブオイル・塩・パセリで和えてある、タコとじゃがいものサラダ。レモンをしぼって食べる。そして、ジェノバ名物のバジルのペストのパスタ。こちらもじゃがいもと、いんげん豆が添えてあった。

30ユーロも払うと、さすがに美味しいものが食べられる。しかし、ステレオタイプな「イタリア的」ハートフルなものを感じさせない。ジェノバというのはそういう街なのか。大都市でもベネチアのように観光で食っている街を除き、そういうものなのかも知れないが。

店ではBGMで、何ごともなかったかのようにミーシャ・パリスのmy one temptationがかかっていたのが印象に残った。

=gallery=
 

町中にまでトンネルがある。その上にビルという、垂直的高度空間利用。
 

この街も、いまは山の上が良い住宅地。
 

旧市街地中心の宮殿では、偶然日本の展示会をやっていた。
 

旧市街地は細い路地が行き交う。昼でも真っ暗な通りもある。
居住環境として良い訳がなく、アフリカ・アジア系の移民者のエリアになっているところもあった。
 

夕暮れが近づく。アーチがイタリアらしい。
 

ポルト・アンティコという、いまやどこの港湾都市にもありそうな海辺の再開発エリア。
観光名所という水族館の隣に帆船が置いてあったが、ふざけているのか本気なのかわからない
舳先のオッサンが謎。
 


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コメント 2

kenta-ok

http://blog.so-net.ne.jp/kenta-ok/2005-12-11-1写真が似ています。
そういえば、名前も似ていますね。
by kenta-ok (2005-12-11 17:07) 

kenta*

拝見しましたが同じ場所ですね。いろいろなところを回られていますね。
by kenta* (2005-12-11 19:23) 

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