イントロダクション [Genaral]
このサイト(ブログ)は、2005年4月から5月のゴールデンウィーク期間中、地中海の中央部、フランスとイタリアの間に浮かぶコルシカ島とサルデーニャ島を個人旅行した際の、出来事や風物そして個人的な感想や思惟を綴った旅行記です。
■ 旅行のルート
まず東京から、ミラノ乗り換えでジェノバに入った後、陸路(鉄道)でニースへ。そこから船でコルシカ島北東部の中心都市バスティアへ。次に鉄道と代行バスを乗り継ぎ、南西部にあり島の主都でもあるアジャクシオへ。更にバスで南端のボニファシオ。ここから船で、サルデーニャ島北端のサンタテレザ(・ディ・ガッルーラ)に渡る。北部の中心都市サッサリまで出た後、鉄道でオリスターノ、更には島一番の大都市であるカリアリへ。ここから南にあるプーラにも足を伸ばしています。最後はカリアリからローマ経由で東京へ。基本的には、コルシカからサルデーニャを北から南へ下りて行ったことになります。
■ コルシカ島、サルデーニャ島の紹介
コルシカ島は現在フランス領、地中海で4番目に大きな島で、面積は約8,700km²。人口は少なくてわずか約26万人。島の中央には標高2,710mのチント山がそびえるほか、大半が険しい山に覆われ、あたかも海に浮かぶ山脈のような趣のある島です。
一方のサルデーニャ島はイタリア領、地中海でシチリア島に次いで2番目に大きな島で、面積は約24,000 km²。人口もそこそこあって約165万人。中心部は山地が、また沿岸部も特に北部は岩山のような丘陵地が占めるものの、コルシカと比べるとかなり広い平野を有しており、農業に加えて鉱工業も盛んに行われているようです。
参考:ウィキペディア コルシカの方は秀逸な記事に選ばれています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/コルシカ島
http://ja.wikipedia.org/wiki/サルデーニャ島
下記、両島を訪れるにあたっての基礎的な情報を簡単にご紹介します。
■ 交通:コルシカ島
コルシカ島への交通は、フランス本土からの空路(エールフランスなど)もしくはフランス・イタリア諸都市からの船を利用。夏場の観光シーズンと比べて、秋から春にかけてはぐっと便数が減るため注意。(実はニースに回ったのも、あると思っていたジェノバからのフェリーがなかったため)
Corsica Ferries
http://www.corsicaferries.com
SNCM Societe Nationale Maritime Mediterranee Ferry Corse
http://www.sncm.fr
コルシカ島内の交通は、特に公共交通の整備状況が非常に悪い。バスティアとアジャクシオ/カルヴィの間をコルシカ鉄道が結んでいるが、2005年5月現在軌道設備の更新工事中で、一部区間しか営業していない。このため、代行バスを利用することになるので注意が必要です。切符は普通に駅で買います。
その他のエリアへはバスしかありません。私の訪れたようなシーズンオフには、路線も本数も少なく、バスというよりもワゴンに何時間も乗ることになり。参考までに、アジャクシオからボニファシオに向かうバスを出している会社のリンクを下記に掲載しておきますが、時刻や乗り場など、必ずその町のツーリストインフォメーションで確認すべきでしょう。
コルシカ鉄道(CFC-SNCF, Chemin de fer de la Corse)
http://www.ter-sncf.com/corse/
EuroCorse Voyages(アジャクシオ〜ボニファシオ間)
http://www.eurocorse.net/ind2.htm
■ 交通:サルデーニャ島
サルデーニャ島へは飛行機(アリタリア航空ほか各社)、船ともに様々な選択肢があります。また、格安航空券でも、チケットによってはカリアリを日本から/日本への目的地として選ぶことが出来ます。
Moby (イタリア本土との間のほか、コルシカとの航路を持つ)
http://www.moby.it
Sardegna Ferries (Corsica Ferriesと同じサイト)
http://www.corsicaferries.com
島内の公共交通は、コルシカとは比べ物にならないほどに便利です。長距離の移動はTrenitalia(トレニタリア、旧イタリア国鉄FS)が便利でしょう。鉄道の通っていないエリアには、ARSTという公共路線バスで行くことが出来ます。島内を網羅している上に、本数もまずまずあるのですが、バスに乗る前にタバッキ(Tabacchi、タバコ屋)でチケット(ビリエット biglietto)を買う必要があるのでご注意(集落の外れなどタバッキがない場所で乗る場合、タバッキのある最寄りのバス停まで乗せてもらい、そこで購入するまで待ってもらえることがあります)。カリアリ市内は、CTMという路線バスが網の目のように走っています。やはりタバッキを探してチケットを購入するのが面倒なので、1日券(giornaliero)2.10ユーロの利用がおすすめです。
トレニタリア(イタリア国鉄)
http://www.trenitalia.it
ARST(Azienda Regionale Sarda Trasporti、公共路線バス)
http://arst.sardegna.it
CTM(カリアリ市内路線バス)
http://www.ctmcagliari.it
■ 便利なサイト(日本語)
それぞれの島を訪れるにあたって、最も参考になるであろうウェブサイトです。情報もリンクも豊富です。私も訪れる前に勉強させていただきました。いずれも勝手リンクで失礼します。
コルシカ島ガイド 日本コルシカ協会ホームページ
http://www1.odn.ne.jp/cah02840/CORSICA/
サルディニア・サルデーニャ・サルジニア情報!domudesayaka.com
http://www.domudesayaka.com
■ 事前に読んだ本(日本語)
コルシカ島の歴史や文化など、旅人としてたとえ数日訪れるだけでもその背景を知りたいという向きには、ジャニーヌ・レヌッチ「コルシカ島」が必読です。
サルデーニャ島については決定的な本が残念ながら存在しないようです。このエリアを含めて、地中海を旅するすべての人におすすめなのが、「ポール・セローの大地中海旅行」。皮肉とユーモアたっぷりで爆笑間違いなしの旅行記ですが、その裏にある筆者の知性を感じさせられずにはいられません。
私が行けなかったバルーミニなど、サルデーニャの古代文化については、陣内秀信「南イタリアへ」がとっつきやすいでしょう。
■ ガイドブック(英語)
このエリアだけを紹介した日本語のガイドブックはありません。「フランス」「イタリア」のガイドブックに小さく取り上げられている(もしくは全く取り上げられていない)ことがほとんどです。英語では、Lonely Planetをはじめいくつもあります。私はRough Guideというシリーズを持って行きました。情報量はLonely Planetの方が多いかも知れませんが、Rough Guideは章立てやレイアウトがわかりやすく、デザインに優れていると思います。
The Rough Guide to Corsica (Rough Guide Corsica)
- 作者: David Abram
- 出版社/メーカー: Rough Guides
- 発売日: 2003/03/24
- メディア: ペーパーバック
The Rough Guide to Sardinia (Rough Guides)
- 作者: Robert Andrews
- 出版社/メーカー: Rough Guides
- 発売日: 2004/02
- メディア: ペーパーバック
なお本文中にもありますが、現地での英語のガイドブックの購入は難しいため、あらかじめ用意されることをおすすめします。
Omache Gallery/オマケ ギャラリー [Genaral]
本文中では使わなかったボツ写真を集めてみました。
4/27 サンクトペテルブルク上空付近。もう4月も終わりなのに、地面に残る雪が見える。
アリタリアのパーソナルビデオシステムのロジックは超使いにくい...
アルプス南麓、地図で見て気になっていた氷河湖群を見下ろす。コモ湖とかマッジョーレ湖とかそういうのだと思うけれど、この写真の湖がどれなのかはちょっとわからない。
4/28 ジェノバ・カゼッラ鉄道というローカル線の始発駅。ジェノバと後背にある山中の小さな村カゼッラを結ぶ。始発駅というのに山腹の住宅地の中にあって、Trenitalia(FS、旧国鉄が民営化されたイタリア鉄道)には接続していない。ここから先、市街に降りていく技術や資金がなかったように見受けられる。
一応電車だが華奢そうな車両が見える。落書きされている車両が目立つのが残念。
ジェノバ・カゼッラ鉄道:イタリア語だけど、トップの写真が良いです。
http://www.ferroviagenovacasella.it
4/30 バスティアのPlace St. Nicolasに居を構えていた、フランスのメガバンク、BNPパリバの支店。
その並びにあった、同じくメガバンクであるクレディ・アグリコールの支店。ちょっと銀行には見えないでしょ?
5/3 サッサリ駅。狭軌鉄道であるサルデーニャ鉄道(FdS、Ferrovie della Sardegna)の気動車。サッサリからは、アルゲーロ(Alghero)、ポルト・トッレス(Porto Torres)、ソルソ(Sorso)という、いずれもサッサリ県にある都市を結ぶ路線を3つ持つ。
他に、ヌオーロ県の主都ヌオーロ(Nuoro)と、FSとの接続駅マコメール(Macomer)を結ぶ路線、カリアリ(ただしFSとは別の駅)とイズィリ(Isili)という町を結ぶ路線を持つ他、Il Trenino Verde(トレニーノ・ヴェルデ、緑の小さな列車)という季節運行の観光路線を4路線持っている。
サルデーニャ鉄道、トレニーノ・ヴェルデ:これもイタリア語なのですが。
http://www.ferroviesardegna.it
http://www.treninoverde.com
5/4 ターロス(Tharros)にて。異彩を放っていました。
フェラーリですよ、フェラーリ。
アグリトゥーリスモ フェラーリ:サイト見つけちゃいました。
http://www.agriturismoferrari.com
5/5 カリアリ旧市街。UNIVERSITA DEGLI STUDJ...大学のはずが、こんなところにDJが隠れてますよ。ちゃんと勉強してるんですか! って、studioの複数形studiiのはずがiを2つ並べるのを避けるために現代語ではstudiと表記するところ、昔はi(イ)ではなくj(イ・ルンゴ。長いイという意味)を使っていたということでしょうか。
ヒュンダイ『ゲッツ』。スタン・ゲッツというよりも、黄色のジャケットが目にちらつきそうなその名前だけで、絶対買いたくない。でもお手頃価格ゆえにヨーロッパではバカ売れ。おかげでいまフィアットは経営危機。